NO,11 ディープウェルに用いるフィルタ材、シール材について
ディープウェルに使用するフィルタ材、シール材(止水材)には種々のものがあります。ディープウェル施工会社、施工地域によって、使用材料も異なります。写真の目盛間隔は10mmです。
■豆砂利 φ5mm~15mm 拡大写真:画像をクリックする。 一般的に使われている豆砂利です。φ5mm~10mmを使用する場合もあります。豆状と砕石状の砂利が混合状態となっています。昔は、名前のとおりずべてが豆状の砂利でしたが、今では入手困難となりました。
■珪砂(1号) 拡大写真:画像をクリックする。 ストレーナ部周辺の地山が微粒子分を多く含む場合に、使用します。粒径が2mm~5mm程度と小さいため、使用にあたっては、網目閉塞を防止しなければなりません。製造会社によって粒度分布が異なりますので、事前チェックが必要です。
■砕石 φ5mm~25mm 拡大写真:画像をクリックする。 各種文献にディープウェル用フィルタ材として記載されています。砕石ですから入手しやすく、安価です。問題は「このような材料で土粒子の井戸内流入を防げるか?」ということです。使用にあたっては地盤への適用性を十分に検討しなければなりません。※細粒分を含む地盤への使用は避けてください。
■固形ベントナイト 拡大写真:画像をクリックする。 「OKベントナイト」という名称の材料です。減圧ディープウェルのシール材として使用しています。水に浸すと24時間後に体積が2倍に膨張します。砕石状なので取り扱いが容易です。膨張速度が緩やかなので、ケーシング引抜き時の井戸鋼管共上がりの心配もありません。海水などの塩分を含む地下水の場合は膨張(膨潤)しませんので注意してください。その場合には、粘土塊、モルタルなどの使用を検討しなければなりません。