NO,10

決定的な理由が・・・・・・。
投稿者:赤の他人 投稿日: 2月18日(水)20時18分35秒

初めまして、先日質問を投稿した現場人君の知人です。彼からも相談を受けたのですが、現場条件以下に示すとおりです。
土質条件 N値4 砂礫混り砂 地下水位GL-2.3m 透水係数2.3×10^-2 土質構成は、表層と路盤GL-0.5m、砂質シルトGL-1.5m、GL-2.0~GL-9.0mまでが砂礫混り砂、GL-9.0以深は泥岩で不透水層の条件で、掘削深3.3mの開削による塩ビ管φ150敷設の下水道工事でありますが、道路幅員2.5m、道路には、民家が隣接しております。
計算したところウェルの影響範囲は、半径25m程度あり7件程の家屋が影響範囲内に存在します。
いくら砂礫層とは言え宅地には、山土等で盛土がされており構造物への補強工事は否めないと思われます。
家屋への影響でもあれば、話も長引きコストもかなり掛かるので、「推進にすれば・・」といってしまったのですが、彼にとって決定的な理由が無いみたいで悩んでいます。

Re 決定的な理由が・・・
投稿者:管理者(利光) 投稿日: 2月19日(木)08時56分32秒

レキ混じり砂層(N=4)中に自然水位があるので、地下水位をGL-3.3mまで低下させた場合、工区中央部での即時沈下量(弾性変形量)は次のように推定されます。
あくまでもアバウトな計算上の話ですが・・・。

1) 砂層の弾性係数    E = 7*N = 7*4 = 28kgf/cm2
             (文献「根切工事と地下水」のp159図4.20を引用した)

2) 沈下対象土層の厚さ  H = 9.0m - 2.3m = 6.7m = 670cm
3) 有効応力増加分    S = 3.3m - 2.3m = 1.0m = 0.1kgf/cm2
4) 沈下量(弾性変形量) D = H*S/E = 670*0.1/28 = 2.4cm

(他に間隙比の変化による沈下量の算定方法もあります。)
これに土留背面地山の応力解放による沈下が加わります。
恐らく、せん断破壊線は民地内に達するでしょう。
道路幅員も狭いですから、隣接家屋が不等沈下を起こす可能性は否定できません。
本件については「影響防止」を最優先に考えてはいかがでしょう?

1案 推進工法
2案 鋼矢板工法(根入先端を泥岩にラップさせ止水する)+ウェルポイントor釜場排水
   ウェルポイントor釜場はタマリ水および矢板からの漏水処理に使用する。

2案は矢板打抜きによる影響を考慮しなければなりませんので、不適当でしょうか?

いずれにしても、文章による情報交換には限界を感じます。
本日、相談室にワンポイントアドバイスのコーナーを新設いたしました。
よろしければご利用ください。