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透水係数について
投稿者:小島 投稿日: 6月14日(火)22時35分37秒

ご苦労様です。
ディープウェル設計で透水係数を決定しなければならないのですが、手元資料としてはボーリングデータしか有りません。
文献として何か参考となるものがあるのでしょうか。
土質ごととかN値で判断できるとか、虫の良い事かも知れませんがよろしくお願い致します。

Re:透水係数について
投稿者:利光(管理人) 投稿日: 6月15日(水)01時00分41秒

私は該当地域における施工実績とクレーガーが示している「D20と透水係数」の一覧表を参考にして透水係数を決めています。
記事欄に記載されている観察記録をよく読んで、土の透水性を評価してください。
なお、砂礫土の透水係数はマトリクス分の土質によって決めてください。
N値による判断は難しいでしょう・・・。

Re:透水係数について
投稿者:さか 投稿日: 6月16日(木)14時07分17秒

孤軍奮闘されている管理人さんのレスに補足および私見書かせて頂きます。

「D20と透水係数」のD20とは20%粒径(mm)で、土質試験の粒度試験結果から得られます。
ボーリングデータしか有りませんとはいっても、地盤調査報告書まで確認されたのでしょうか?
一般的に標準貫入試験を行ってあるので有れば、粒度試験は行われていると思います。

また、D20から透水係数を推定する方法の信頼性ですが、
信頼性低い<試験方法<粒度試験<室内透水試験<単孔式透水試験<揚水試験<信頼性高い(「根切り工事と地下水」から抜粋)
とされており、透水試験が行われて無い時の参考値程度と認識した方が良いでしょう。

ちょっと乱暴になりますが、ディープウェルの計算は透水係数が2倍違うと必要本数も2倍、透水係数が10倍違うと必要本数も10倍違ってきます。
この事で、ディープウェルの計算に透水係数の信頼性が如何に重要か分かるかと思います。

もし、実施工の段階であるならば、ディープウェルの概略計算+揚水試験の提案がベストだと思います。

最後に、とはいっても目安が知りたいとなれば、例えば道路土工 排水溝指針に記載の「代表的な透水係数の概略値」では、礫:10E-1以上、砂:10E-3~10E-1、砂質土:10E-5~10E-3、粘質土:10E-7~10E-5、粘土:10E-7以下(単位はcm/sec)と書いてます。

Re:Re:↓透水係数について
投稿者:利光(管理人) 投稿日: 6月20日(月)12時38分44秒

「さか」さん、お忙しい中、大変貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。
とても嬉しく思っております。
これからも、ご支援いただきますよう、よろしくお願いいたします。

なお、建築工事に伴う土質調査は「支持層探し(標準貫入試験)」を目的としていることが多く、粒度試験が行われていないことが多々あります。(民間の建築工事では顕著です。)
今回のご相談は、このようなケースなのかもしれません。
とても頭を悩ますことになります。

余談ですが、盤ぶくれ現象の有無については調査中に判明した土層状況で判断できます。
調査中に現場透水試験などの追加調査について施主と協議すべきではないでしょうか?
たとえば、被圧水頭、透水性などが不明(未調査)の状態で減圧ディープウェルを計画することは勇気のいることなのです・・・。