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ウェルポイントについて
投稿者:セポどん 投稿日:10月 1日(金)17時42分10秒

ウェルポイント工法を施工すると、地下水の低下に伴って地盤が沈下する等の影響がでると聞いておりますが、ウェルポイント工法を施工した場合の影響により、家屋調査等の対象となる範囲はどのように求めるのでしょうか?
よろしく御指導願います。

Re:ウェルポイントについて
投稿者:利光(管理人) 投稿日:10月 2日(土)13時40分27秒

最も単純明快なのは地下水位低下時の影響半径(R)を調査領域の半径とすることです。
ただし、適用にあたっては、以下の点に留意してください。

■影響半径の設定方法には様々なものがあり、算定結果にはバラツキがある。

影響半径の設定方法はウェルポイント設計に使用されているマニュアルに明記されているものと思います。
シーハルトの式 R=(2000 or 3000)×S×√K が一般的に用いられています。
計算結果は地盤の透水係数に左右されますので、透水係数を適切に設定してください。

■算定値と実測値が一致する可能性は極めて小さい。

複雑な地盤条件を単純化して算定するためです。
様々な算定方法があることも、このことを示しています。

影響による補償等が懸念される場合には、地下水位観測井戸を複数設置し、地下水位低下状況を定量的に把握しておくことが有効でしょう。
なお、土留工法が止水性土留工法で、その根入先端が難透水層に達している場合は、掘削溝内の地下水はタマリ水状態となり、排水による影響は小さくなります。

以上、簡単ですがお答えします。
文献「根切り工事と地下水(地盤工学会)」のpage101~105が参考になると思います。