NO,26

ディープウェル最大設置間隔
投稿者:初心者 投稿日: 8月 2日(火)11時14分30秒

はじめまして。
かなり充実したHPですね。
現在、DW(ディープウェル)の計画をしています。
パイプライン工事のためのDWなのでDWの配置もパイプラインの線形に沿って直線で計画しています。
経済比較を行い必要フィルター長とDW設置間隔を決めようとしていますが、途中経過から言いますと井戸を深く掘って、本数を減らした方が経済的となる傾向にあるようです。
ここで質問なのですが、井戸と井戸の中間地点の水位低下が計算で確認できれば、井戸間隔はいくらでも良いのでしょうか?
ウェルポイントのように設置間隔に制限を設けている文書をご存じありませんか?井戸間隔が100mとなるとちょっと不安です。
宜しくお教え下さい。

Re:ディープウェル最大設置間隔
投稿者:利光 投稿日: 8月 2日(火)21時09分36秒

通常、地盤の透水性は不均一なものです。
地下水位低下工法の設計は「本来、複雑な地盤条件」を「私たちが計算しやすい条件」にモデル化することからスタートします。
モデル化した地盤条件がどこまでも続いているものと思いこんだ時、大きな落とし穴に落ちます。
100m離れた地点の土質条件と、その間の土質条件が金太郎アメのように同じでしょうか?
恐らく、答えはNOでしょう。

ディープウェルの配置間隔に関する文書には以下のものがあります。
=========================================

■仮設構造物の計画と施工(土木学会)の103ページ

「・・・・・ただし、上記の計算にかかわらずDWの間隔は15~20m以内とするのが好ましい。」

(注)「上記の計算」とは通常行われているディープウェル設計計算のことを意味しています。
詳細は書籍を参照してください。

=========================================

いかがでしょう、地盤の不均一性を考慮すると、常識的なものではないでしょうか?
なお、互層地盤の場合、5m間隔でも、1m間隔でも、地下水位が低下しないことがあります。
ディープウェル間隔に関する決めが無い以上、断定的なことは言えませんが、上記文献を根拠として、20m間隔として設計してはどうでしょうか?
ただし、地下水位低下工法の採用が妥当でなければなりません。
地下水位低下工法を設計するにあたっては、土質条件を十分に吟味し、工法の適用性を見極めることが極めて重要です。
「経済設計=数字の遊び」とならないよう、ご注意ください。